くるみの庭 ~ちょっとここらで深呼吸~

パニック障害を経験した筆者が、病気や人生のこと、心身の健康のために取り組んでいることを発信。

『しないことリスト』に学ぶ、楽に生きるヒント

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「しなきゃいけないこと」の99%は「本当は別にしなくてもいいこと」

これは最近読んだ、元「日本一有名なニート」pha(ふぁ)氏の『しないことリスト』の格言だ。

この世界はしなきゃいけないことで溢れている。
例えば、良い仕事に就かなきゃいけない、出世して稼がなきゃいけない、結婚しなきゃいけない、子どもを立派に育てなきゃいけない、家を買わなきゃいけない、家事をちゃんとやらなきゃいけない、痩せなきゃいけない、良い成績をとって良い学校に入らなきゃいけない、人に好かれなきゃいけない、幸せにならなきゃいけない…
小さなことから大きなことまで、実にたくさんの「こうあるべき」「これをしないといけない」に囲まれて私たちは暮らしている。

でも、べつに良い仕事(そもそも何をもって「良い」のか)に就かなくたっていいし、出世しなくてもいい。家庭を築かなくてもいいし、家事だって適当でいい。いつも綺麗でいる必要はないし、全ての人に好かれる必要もない。てか「幸せ」って何だ?
振り返ると、自分がというより、世間がそうだからしなきゃいけないといったものが多そうだ。
評価基準を自分の外に置く限り、これらに追われて生きるのは避けられないとpha氏は指摘する。重要なのは「他人や世間の評価で行動を決めるのではなく、自分なりの価値観を持つこと」、「他人や世間のペースに無理についていこうとせず、自分のペースを把握すること」だそうだ。

ただ長年しみついた考え方や価値観を変えるのは簡単じゃない。
京大卒で一度は就職するも、ニートとして人生をリスタートさせたpha氏の、所有しない、努力しない、自分のせいにしない、期待しないの「しない四原則」から、そのヒントを探った。

 

『しないことリスト』に学ぶ、楽に生きるヒント

本の中で気になった教えを自分とも照らし合わせながら深堀りしていきたい。

・一番いいのは「がんばらないでなんとかする」こと
頑張り過ぎて体調を崩してしまう人へ、「がんばるのは無条件でいいことだ」という精神論をまず捨てよう、とpha氏。
例えば、怠け者は仕事をやりたくないので、どうすれば早く効率的に仕事を終わらせられるかを真剣に考えるが、働き者は多少の面倒くさいことがあっても体力や根性でなんとかしてしまう。
→この指摘はドキッとした。決して働き者ではないが、自分もわりかし気力と根性でファイトしてしまいがち。「今は踏ん張り時や」とか「自分でやった方が早いわ」とかなんとか言って、ナチュラルに仕事を抱え込んでいる。早く上がれそうな時も、周りに悪いかなとか、楽したらダメだといった謎の意識が働き、疲れるまでやってしまうことも。。
ここまでくると、もはや頑張りたくて仕方ない病か、ただのマゾである。
頑張ることは素晴らしいが、頑張り過ぎて心身に負担をかけすぎないよう、うまく力を抜いてやっていくのが大事だ。

・睡眠を削らない
pha氏が紹介した、漫画家・水木しげる氏の「睡眠のチカラ」という漫画が面白い。徹夜ばかりの手塚治虫と石ノ森章太郎の両氏は60歳で亡くなったのに対し、忙しくても10時間は寝ていた水木氏は93歳まで往生されたそう。
→私もパニック障害になって初めて睡眠の大切さを痛感した。
睡眠不足は自律神経を乱れさせ、心身の不調に直結する。体がだるかったり、イライラやネガティブな考えが離れないのは、単に寝不足の可能性も。そんな時は全てを放り出して寝ちまおう。

・過去に固執しない
失敗や間違いに気づいた時は、早めに方向転換した方が良いという、いわゆる損切りの話。
→頭ではわかっていても、費やしてきた時間やお金、労力が大きいほど難しい。
これは仕事や投資だけでなく、人間関係にも言えると思う。一緒にいても幸せになれないとわかっているのに、手放す怖さや情もあってズルズルいってしまう。わかるよ~(わかるんかい´Д`)
でもそれは、これまでの自分のみならず、未来の自分をも犠牲にするということだから、なるべく勇気を持って決断するのが良い。気がする…

・イヤなことをしない
「仕事というのは、イヤなつらいことを歯を食いしばって、ひたすら耐えてがんばってこそ成果を残せるのだ!」みたいなことを言う人がたまにいるけど…(中略)…人生はそんなマゾゲーじゃない。
仕事で成功を収めている人は、大体の場合、自分の適性を見つけて自分に向いていることをひたすらやり続けた人だ、とpha氏。
→残念なお知らせだが、私は1社目でマゾゲーの極意を叩き込まれた。
長時間労働は当たり前、上からの指示は絶対など軍隊じみたとこも多く、かつ苦手な営業職だった。
逃げるな、悩む暇があれば1本でも多く架電しろ。死ぬ気で頑張った先にこそ光は宿るんだ!と言われたか言われなかったかは定かでないが、結局何の光も宿さないまま2年で辞めた。(ただ2年は頑張ると決めてやり切ったことは良い経験になった)
あれから転職を経て、幸い今は仕事って面白いなと思っている。もちろん大変なことはあるが、自分の適性や、やりがいや存在意義を感じられるかどうかは、私にとって大切だ。
仕事以外でも、気乗りしない誘いは断る、合わない服は捨てる、無理に続けていることをやめる、など当てはまることは多そう。

・自己責任は50%くらいがちょうどいい
個人の努力ではどうしようもないことが人生には多い。景気や環境に左右されたり、予想外の事故や災害や病気に襲われたり。「すべて自分が変えないといけない、自分にすべての責任がある」と思って生きるのはしんどいものだ。全て自分で何とかできるものではないし、全て社会のせいでもない。by. pha氏
→先の頑張るのは無条件でいいこと論にも通じるが、努力は必ず報われるという幻想からの脱却も重要かと。恥ずかしながら、病になるまでは、人生のほとんどは自分の頑張り次第で何とかできると思い込んでいた。
報われることもあるし、報われないこともあると思っておけば、過剰に自分を追い詰めたりストレスを感じたりすることもなく、他者にも寄り添うことができる。

・感情を殺さない
本の中の「俺はもうダメだ」という儀式が面白い。
すごく気分が落ち込んで「もう何もかもダメだ」「死にたい」という気分になったときに、床に仰向けに寝転んで手足をバタバタさせたり、髪の毛を両手でかきむしったりしながら「ウォーッ、俺はもうダメだッ、どうすればいいんだッ」と何回も口に出す、などの行為を指すらしい。
くだらん。大の大人が何やってんだという感じだが、大人こそガス抜きが必要かもしれない。
私自身も年を重ねて弱音を吐いたり泣いたりするのが下手になった。
自分が壊れるまで溜め込んだり、とんでもない形で爆発したりしないよう、パパさんママさんも、社長も先生も総理大臣も、みーんな「俺はもうダメだ」を時々やった方がいいんじゃないか?

 

読後に思うこと

時間も体力も有限だ。自分にとって本当はどうでもいいことまでやりながら過ごすには人生は短い。
今年の初めに「嫌なことはやらない」「やりたいことは全部やる」という超シンプル目標を立てた。
というのも、また今度とか、そのうちにとか、ぼんやり思ってたことのほとんどをやれないまま、年だけ取っていることに気づいたんだ!すんごい怖かった。
このままの調子で生きてたら、いつか絶対後悔する。
それに、まだまだ時間はあると思っていても、病気や事故、災害、身内の不幸など様々な事情で、それどころではなくなってしまう可能性も。
だから、本当はしなくてもいいことならば思い切ってやめて、自分が本当にやりたいことを今やるべきだ。

と、まぁ偉そうに言いながらも、やっぱコレだけはやっといた方がいいんじゃないかとか、自分は間違ってるかもしれないとか、頭の中がグルグルして勝手に苦しくなることもあるけれど、大丈夫、それでいいんだと本から背中を押された気がした。