くるみの庭 ~ちょっとここらで深呼吸~

パニック障害とともに生きる筆者が、病気や人生のこと、心身の健康のために取り組んでいることを発信。

【おすすめ映画】丁寧な暮らしとごはんに癒される

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丁寧な暮らしとは

丁寧な暮らしというものに憧れている。
私が考える丁寧な暮らしは、何気ない日常の中に小さな幸せや楽しみを見つけること、自分で自分の機嫌を取ること、足らないものではなくあるものに目を向けること。
忙しない中でも大切なものを見失わずに生きるための心の在り方のことである。たぶん。
その中で私にとって欠かせないのが、おいしいごはんの存在だ。
何もごちそうでなくていい、ただ食べたいものを作って食べる。例えば人参や玉ねぎ、じゃがいもを切り、肉と炒め、ぐつぐつ煮れば、ささくれ立っていた心もいつの間にかフラットになっている。(今夜はカレーかな´Д`)
誰かが食べているのを見るのも好き。ASMRが流行るはるか前から、身近な人や画面の向こう側の誰かのおいしそうな表情や咀嚼音に癒され、そっと励まされてきたのだ。
私にとって丁寧な暮らしとおいしいごはんは切り離すことのできない関係なのである。

 

<おすすめ>丁寧な暮らしやごはんが魅力の映画・ドラマ

そんな私のバイブル的な映画やドラマをご紹介したい。
忙しい日々でお疲れ気味の人、ストレスで心がくさくさしてる人、スローライフやおいしそうなごはんに興味がある人、ストーリーはいいからただ癒されたいという人におすすめ。
秋の夜長におうちで至福のひとときはいかが?

かもめ食堂
フィンランドヘルシンキ日本食の「かもめ食堂」を1人で開いた主人公サチエ。最初は閑古鳥の鳴いていた食堂は、ひょんなことから店を手伝ってくれることになった日本人旅行客のミドリとマサコ、個性豊かな人たちとの交流を経て、やがてフィンランドの人たちの胃袋を掴んでゆく。
自分の出したいメニューや目指すものがあり、客が来なくても変に焦らないサチエ。遠い異国の地でブレずに己を持ち続ける姿が格好いい。
私の永遠のバイブルで、原点にして頂点。きっと観た後はおにぎり、シナモンロール、コーヒー、揚げたてのとんかつが食べたくなることでしょう。

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・めがね
かもめ食堂」の監督の荻上直子と主演の小林聡美もたいまさこが再タッグを組み、今度は南の海辺の町(与論島)を舞台に、ちょっと変わった民宿ハマダに集うメガネ率100%の人々のユニークな交流を描く。
島ならではののんびりした雰囲気も良いが、なんたってごはんが旨そうなのが良い。朝採れ野菜や自家製の梅干しなどが並ぶ朝ごはんに、豪快にかぶりついて食べる伊勢海老とビール、サクラさんが丁寧に小豆を焚いてつくるかき氷…。
初めは島のマイペースな空気に馴染めず、ピリピリしていた主人公タエコだったが、あることをきっかけに心を開いてゆく。その象徴とも言える、タエコが道端に自分のスーツケースを置いていくシーン。自分に正直に心地よく過ごすのに、余計な荷物は要らないのだ。

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・山のトムさん
友人のトキとその娘トシと一緒に田舎暮らしを始めていた主人公ハナのもとに、中学を卒業したばかりの甥のアキラがやって来る。アキラは訳あって高校へは行っていないよう。
畑を耕し、ヤギや鶏の世話をし、ひとつ屋根の下で手を取り合って生きる4人の暮らしがなんとも温かい。互いに気にはかけるが干渉はしない。新たな家族の形を見ているようだ。
旬の野菜の煮物や羽釜で炊くご飯、シチュー、ヤギの自家製チーズなど、ここでもおいしそうなごはんが目白押し。ネズミが出たりと田舎暮らしも良いことばかりじゃないが、その対策が猫という超原点回帰なところもまた良し。ちなみにその猫がトムさんである。
固定観念にとらわれない柔軟さ、自然とともに暮らす豊かさを教えてくれる作品。

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マザーウォーター
かもめ食堂」や「めがね」など特定の場所と人の関係を描いてきた同プロジェクトの、京都を舞台にした物語。ウイスキーしかないバーの主人セツコ、カフェを営むタカコ、豆腐屋のハツミ、家具職人のヤマノハ、銭湯の主人オトメとそこで働くジン、京の町のフェアリー(?)的存在のマコト。登場人物たちが町を流れる川のようにゆるやかに繋がり、紡いでいく物語は疲れた心に沁みる優しさ。ウイスキーの水割りを作る音、水の中の豆腐をすくい上げる音、川が流れる音など水にまつわる音にも癒される。
一人暮らしのマコトが旬の物でかき揚げを作って瓶ビールと楽しむシーンがある。なんてことのない日常を丁寧に慈しむヒントが詰まっていて好き。その中でも特に箸置きの存在は大きいのではないかと。(ん?)
箸を皿の上に置けば済むものをわざわざ自分一人のために箸置きを用意するという精神。洗い物も増えるのに。いったい何をどうすればその境地にたどり着くのか…。そうだ、箸置きを買いに行こう、と気持ちを新たにさせてくれる神シーン。(何の話?´Д`)

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お気づきかと思うが、どうも小林聡美が好きらしい。正確には彼女の出ている作品の雰囲気がどストライクである。
正直ストーリーは無いんだが、景色や音楽、セリフが心地よい。ともすれば否定されがちな考えも、劇中ではべつにいいんじゃない?とゆるく受け止められ、あぁなんだ、このままでいいんだと自分を丸ごと肯定してもらえたように感じる。
先の読めない心理戦とか、激しいカーチェイスとか、伏線回収とか(そもそも伏線が無い)、どんでん返しからの大どんでん返しとか、そういう要素は一切ないので悪しからず。

・ちょこっと京都に住んでみた。
京都繋がりでぜひおすすめしたいドラマ。
手を怪我した大叔父をサポートするため、東京から京都へやって来た佳奈。生粋の京都人の”おじさん”のお使いは、スーパーやコンビニが当たり前の佳奈には新鮮でワクワクだらけ。魚屋のうなぎ、豆腐屋の油揚げ、和食屋の鯖寿司、そして七味唐辛子専門店まで!
湧き水で淹れるコーヒー、金継ぎされた古い器で飲む日本酒、ネットではなく自分の嗅覚を頼りに探す和菓子など。もう勘弁してくれというほどの心躍る体験のオンパレード。
仕事を辞めて挫折を感じていた佳奈の心も次第に元気になってゆく。
劇中の店は全て実在するので、実際に佳奈の足取りをたどりたくなる。京都行きたい。

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・パンとスープとネコ日和
原作者は「かもめ食堂」の群ようこ。すまん、また小林聡美だ。
母の急死や人事異動をきっかけに何十年も勤めていた出版社を辞め、亡き母の食堂をリニューアルオープンさせたアキコ。メニューは日替わりのスープとサンドイッチだけ。アルバイトのしまちゃんや商店街の人々に支えられ、迷いネコのタロと新たな人生を歩き出す。
野菜たっぷりのミネストローネや大きなサンドイッチ、母を偲ぶアジフライなど魅力的なごはんが続々と登場。そしてここでもアキコ1人の食卓に箸置きが!やはりここは一つ箸置きを買いに行かねば。(もうええて´Д`)
人は何歳からでも挑戦できる。そう背中をそっと押してくれるドラマ。

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・リトル・フォレスト 春夏秋冬
日本の漫画原作の日本映画の韓国リメイク版。
恋愛や就職で挫折し、都会から逃げるように田舎へ戻ってきた主人公ヘウォン。自ら畑を耕してほぼ自給自足の暮らしを送りながら、幼なじみのジェハやウンスクと過ごすうちに、見失っていた人生の道しるべを見出してゆく。
「栗の甘露煮がおいしいのは秋が深まった証拠だ」という彼女の台詞が好き。自ら栗を拾って皮をむき、重曹水でアクを抜き、たっぷりの砂糖で煮る。時に自然の厳しさに直面しつつも、自然の恵みにめいいっぱい感謝して、ひたすら料理を作っては食べるヘウォン。
まさに食べることは生きることであることを教えてくれる傑作。感化されて思わず「甘栗むいちゃいました」を買っちゃいました。(自分でむかんかい´Д`)

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注:ご紹介の映画やドラマが見放題作品かどうかは時期によって異なります。
かもめ食堂やめがねは現在は見放題ではないですが、有料レンタルも可能)

さいごに

丁寧な暮らしをしている人に共通すること。
それは、自分をしっかり持っていること。何をすれば自分が心地よいかをちゃんと知っていて、その状況を自ら作り出せる人。過去をくよくよ後悔するでもなく、いたずらに未来を憂うでもなく、等身大の自分で「今ここ」を楽しむ。
ミニマリストであろうがなかろうが、ビーガンであろうがなかろうが、瞑想をしようがしまいが、なんだっていいのだ。心地よい暮らしをするための手段は1つではない。
大切なのは自分で見つけてゆくこと。
時間はかかるかもしれないが、私も私ならではの丁寧な暮らしを探求していこうと思う。