私は昨夜です。
YouTubeのおすすめに上がってきた犬の動画で不覚にもボロ泣きしてしまった。
どうやらNetflixの『君は天国でも美しい』というドラマのワンシーンのようで、虐待を受けて捨てられた犬が、死後に地獄でその最低な飼い主と再会する場面が描かれていた。
そこでは、重罪を犯した人間は崖の間に渡された1本の綱を渡らなくてはならない。そのはるか下には、煮えたぎるマグマの流れる川。
ふと、昔観た『カイジ』のあるシーンが重なった。かの有名な電流鉄骨渡りのシーンである。
ちょっと待て、さすがに情報量が多いか… いったん電流は置いておこう。
要は、高層ビルの間に架けられた鉄骨を渡らないといけないという場面だ。(冷静に考えてどんなシーンだよ)
あのカイジですら鉄骨なのに(電流は置いておいて)、ここではただの綱なわけだから、みんな呆気なく落下してマグマの中へ。
例の飼い主の男も、懺悔の言葉も空しく落下してしまう。
自分をひどい目に合わせた男の苦しむ姿を見届けてやろうと、マグマの川の岸辺にスタンバっていた犬。
川でもがき苦しむ男に背を向け、立ち去ろうとする。
が、数歩進んだところで足が止まってしまう。
後ろ髪を引かれるように振り返った犬。
視界に男の姿を捉えた途端、犬は男のもとへ駆け出した。必死に男の腕をくわえて岸へ引っ張り上げる。
もうこの場面で、私の涙腺は完全に制御不能に陥った。
どれだけひどい目に合わされても、犬にとっては飼い主が全てなのかもしれない。
幸せであろうがなかろうが、ペットにとってはその閉ざされた小さな世界が全てで、彼らはそこで生きるしかない。
そんな考えが浮かんで、どうにもやるせなくて、気づいたら嗚咽していた。(やりすぎだよアンタ´Д`)
おかげで今、誰かにボコられたのかというほどパンパンな顔で、このブログを書いている。
だが不思議なのは、顔ほど悲壮感は感じていないことだ。むしろ悲惨なのは顔だけで、心はスッキリしている。(それもどうかと思うが)
実は医学的にも、泣くのはストレス解消やリラックスに効果があるらしい。
泣くことでコルチゾールというストレスホルモンが低下したり、幸せホルモンのセロトニンやオキシトシンが分泌されたりするそうだ。
ちまたでは「涙活(るいかつ)」なるものがあるとか。。
意識的に泣くことでストレス解消や心のデトックスを図る活動とのことだが、みなさんご存じでしたか? 私は知りませんでした。
しかも涙ソムリエまでいるそうな。。
「この涙は塩味が強い(だいたいそうやろ´Д`)。人間関係でお疲れですね」とかそういうこと?と想像していたら、全然違った。
泣きのツボは人それぞれらしく、自分のツボに合った泣ける映画や小説をセレクトしてくれるらしい。
涙活イベントに参加する勇気は無いが、もしかしたら大人こそ意識的に涙を流す機会が必要なのかもしれない。
というのは、私自身 昔に比べてうまく泣けなくなった気がするからだ。
辛いことや悲しいことがあっても、滅多に泣かなくなった。
強くなった、それが大人になることだと言われればそれまでだが、一方でそうしたことに慣れてしまったというか、あきらめのような部分もあるのだと思う。
忙しない中で知らず知らず感情を飲み込んでしまう毎日だけど、映画や動画を観ると登場人物に感情移入して素直に泣くことができる。それはもうわんわん泣ける。
時にドラマの何気ないシーンで自分でも引くほど嗚咽してしまうのは、そういうところもあるのかもしれない。

というわけで、実際にわんわん泣けた映画を勝手に紹介していこうと思います!
なんか思いっきり泣きたい気分だなという人は、よかったら参考にしてください。
ただ残念ながら、あまりオーソドックスなチョイスではないかと。。
王道系は他に参考になるサイトが多々あると思うので、あくまで心の奥底に闇を抱えた半分世捨て人の私ならではの視点でチョイスできたらと。(いや、誰に刺さんの´Д`)
・キングダム2 遥かなる大地へ
おい待て、いきなり王道やけど。
いや、縛虎申(ばくこしん)が死ぬところじゃないのよ。。
そこじゃなくて、激闘の最中に負傷して「もう無理だ」と生きることを諦めた尾平(びへい)に、羌瘣(きょうかい)が「無理じゃない!だってお前はまだ生きているじゃないかっ!」と涙ながらに一喝するシーンである。(けっこう王道だよ´Д`)
ストーリーを知らない方に説明すると、羌瘣は大切な人を救えなかった過去があるんですね。
その強い悲しみや後悔を胸に生きてきた羌瘣だからこその、とても重みのある言葉なのです。
尾平同様に、というか尾平以上にハッとさせられた。
私なんて深手を負ってるわけでもないのに、謎に尾平と同じ心境になっていたようだ。もう人生詰んだなと。(逆に何があったんや😱)
そうだよね、まだ生きてるんだもの、頑張らないと!と折れかけた心を熱く奮い立たせてくれる名作である。
・ウィ、シェフ!
人付き合いの苦手な女性シェフ(主人公)が、その性格ゆえに上司と大喧嘩してパリの一流レストランを辞め、ひょんなことから移民の少年が暮らす自立支援施設で働くことに。
施設長や少年たちと衝突しながらも、料理を通して深い絆を結んでいくという実話に基づいたお話。
完璧主義でプライドが高く、一匹狼だった主人公が、少年たちとの交流を通して自らも成長し、自分の居場所を見つけていく姿に胸を打たれた。
仕事でもなんでも、誰かに認められるって嬉しいですよね。。
・川っぺりムコリッタ
ヘンテコなタイトルの通り、ちょっと風変わりなお話。
人生に絶望して心を閉ざしていた主人公が、服役後に住み始めた安アパート(ハイツ・ムコリッタ)で住人たちとの交流や父の死を通して、少しずつ前向きに変わってゆく。
何がいいかって、アパートの住人がみんなそれぞれ風変わりなこと。世間ではいわゆるはみ出し者な彼らだが、それぞれ心に傷や悲しみを抱えながらも明るく生きている。
これを観た当時は精神的にきつくて鬱々としていたので、登場人物に自分を重ねて号泣した覚えがある。缶ビール片手に嗚咽し、無性にペット(トカゲモドキ)と触れ合いたくなって話しかけたら、迷惑そうに顔を背けられた。Why?
・日日是好日
日日是好日(にちにちこれこうじつ)とは禅の言葉で、毎日がかけがえのない素晴らしい日であるという意味だとか。良い時も悪い時も、一日一日を大切に前向きに生きること。
20歳で茶道を習い始めた主人公はお茶と向き合う日々の中で、就職の挫折や失恋、父の死など様々な困難に直面しながら、やがて日日是好日の本当の意味を噛みしめていく。
中でも、父親が急に亡くなって愕然とする主人公の姿が、何も親孝行できていない自分と重なって、おいおい泣いた。ハイボール片手に嗚咽し、寂しくなってペットに話しかけたら、今度はジッと私の目を見返してくれたので心が通じたんだと喜んだ矢先、プリッとうんこをされた。Why?
<番外編>
・YouTubeのペットロス動画
ワンちゃん猫ちゃんモモンガなどペットとのお別れ動画である。
初めましての子たちなのに、まるでずっと生活を共にしてきたように泣けるのは、飼い主とペットの絆が映像を通してありありと感じられるからだと思う。
自分はこの子を幸せにできたのか?もっと出来ることがあったんじゃないか?
映像の中の飼い主たちはみな何か後悔しているように見える。それだけかけがえのない存在だったのだろう。
大切な存在を永遠に失った時、私たちは後悔しないではいられないのかもしれない。
少しでも後悔しないように(いざその時が来たらしちゃうと思うけど)、ペットと過ごす日々を大切にしようと思った。
ウーロン杯片手に泣きじゃくり、「絶対幸せにするからね」とケージ越しにペットに誓ったら、エサかと目を輝かせて近寄ってきたものの、そうじゃないことに気づいた途端、興味なさげにそそくさと寝床に帰られた。Wh……コラァァアアアア、いつか必ずこの手でおまえを…(おいやめんか😱😱😱)
あとは王道で申し訳ないが、コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命-も外せないなと。
この間、ネット上のドラマの切り抜き動画を観たのだが、たった3,4分のシーンで普通に泣けた。タイパすごくないですか?
患者が、家族が、恋人が、自分が、生きるか死ぬかの瀬戸際に立たされた時、それまで目を背けていた様々な問題が浮き彫りになる。不甲斐なさや後悔、もどかしさが生々しく描かれていて、ダイレクトに胸に刺さるのだ。あと音楽もいいですよね。
これは全シリーズ観返さねばと思ってその時調べたら、FODプレミアム(月額976円)に入るしか方法が無さそうだった。うーん。。
でもまぁシーズン1~3にスピンオフとかも見放題なわけだから、安いもんだよな!!
そう思ってから気づけば今日でひと月である。(入る気ねぇな´Д`)